ワキガ・多汗症
ワキガは自力で治せる?ワキガの原因と効果的な対策方法を紹介│高崎市・太田市・前橋市・伊勢崎市のワキガ・ワキ汗のことなら
【更新日:2023/10/11】汗をかく季節になると気になるのが脇の臭いです。男女問わずワキガで悩んでいる人は多いのではないでしょうか。ワキガは自力で治すのは難しい病気です。しかし、正しい対処法・対策を行なえば臭いを大幅に軽減できます。そこで今回は、ワキガの原因やセルフチェック方法、臭いが気になる場合の対処法について詳しく解説します。
ワキガの原因とメカニズム
まずは、ワキガ独特の臭いの原因と発生のメカニズムについて詳しく解説します。
そもそもワキガとは
そもそもワキガとは、脇の下の臭いが通常よりも強くなる症状のことです。医学的には「腋臭症」や「アポクリン臭汗症」などと呼ばれます。ただし、ワキガだからといって身体に不調をきたすわけではありません。
ワキガ特有の臭いはスパイスや硫黄、納豆などと表現されることが多いですが、実際どのような臭いがするのかは、体質によると考えられています。症状が軽度の場合は鼻を近付けると臭う程度ですが、中度になると鼻を近付けなくても臭いを感じるようになり、さらに、重度になると離れていても臭いに気付くようになります。ワキガが発症するメカニズム
汗というものは、本来誰でもかくものです。この汗の分泌源にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺があり、ワキガ特有の臭いの原因となっているのはアポクリン腺から出る汗です。アポクリン腺から出る汗には脂質やたんぱく質が含まれており、それらが常在菌によって分解されることで不快な臭いを発するようになります。
アポクリン汗腺は脇のほかにも、乳輪やへそ、性器の周りといった部位にも存在しているのも特徴です。ワキガのおもな原因
アポクリン汗腺は誰にでもあるものです。しかし、ワキガになる人とならない人がいるのはなぜでしょうか。ここからは、ワキガを発症する人のおもな要因を解説します。
遺伝
ワキガは親から子へと受け継がれる可能性が高い傾向です。とはいうものの、両親がワキガだからといって子どもが必ずワキガになるわけではありません。どちらかがワキガだった場合は50%、両親双方がワキガだった場合は80%の確率で遺伝する、といわれています。
ホルモンの影響
一般的に、ワキガの症状が出現するのは思春期以降だといわれています。これは、性ホルモンによってアポクリン汗腺が活発化するためです。まだ性ホルモンの働きが活発でない赤ちゃんや子どもの間は、アポクリン汗腺があってもワキガにはなりません。また、女性の場合、女性ホルモンが活発になる妊娠時や出産時、月経時に一時的にワキガの症状が見られることがあります。
皮脂・細菌
先述したように、アポクリン汗腺から出た汗が嫌な臭いを発するのは、皮膚に常在する雑菌が原因です。ヒトの皮膚には常在菌が潜んでおり、この常在菌は有害な細菌の増殖を防いだり、皮膚のバリア機能を向上させたりする働きを担っています。 しかし、この常在菌がたんぱく質や脂質を分解することで、腐敗して悪臭が出るのです。また、通常よりも皮脂の分泌が多かったり、常在菌が繁殖しすぎたりしていると、ワキガより悪臭が強くなるといわれています。
自分でできるワキガのセルフチェック
ワキガかどうかは、自分で確認できます。チェックポイントとしてまず挙げられるのは、両親のどちらか、もしくは双方の体質です。先述したように、ワキガになりやすい体質は子どもへ遺伝する可能性が高いことが特徴です。そのため、両親がワキガかどうかは自分もワキガであるかの判断材料となります。
また、耳掃除をしたとき、自身の耳垢をチェックしてみましょう。耳の中である外耳道にはエクリン汗腺がありません。耳の中にある耳垢腺と呼ばれるものが、いわゆるアポクリン汗腺です。この耳の中のアポクリン汗腺が多いと、耳垢が湿ったものになる特徴があります。同時に、耳の中のアポクリン汗腺の多さは、脇など身体のほかの部分にもアポクリン汗腺が多い傾向です。 さらに、アポクリン腺は毛包の中にあるため、湿った耳垢に加え耳毛が多い人もワキガを発症する可能性が高くなります。 耳毛の多さだけでなく、ワキ毛など体毛が濃く太い人もアポクリン汗腺が多い傾向にあり、ワキガになりやすい体質といえるでしょう。 服を脱いだときには、衣類の脇の部分をチェックしてみましょう。脇に触れる部分が黄ばんでいる人もワキガになりやすい傾向です。同じ汗でもエクリン汗腺から出た汗は無色透明なのに対し、アポクリン汗腺から出ている汗は脂質やたんぱく質など、さまざまな成分が含まれていることから、黄ばんだ汗をかきます。 食生活も重要なポイントです。カロリーの高い食事や脂質の多い食事はワキガになりやすいといわれています。これは、そういった食生活でたまった皮下脂肪によってアポクリン汗腺や皮脂腺の活動を促進するためです。 最後に、家族など本音を言ってもらえる相手に脇の臭いがするかどうかを尋ねてみましょう。なかには臭いに敏感なあまり、ワキガだと誤認してしまっているケースも少なくありません。逆に、自身では臭いに気付いておらず、周囲は臭いを感じているケースもあるでしょう。この「他人からの指摘」は意外と大事なポイントです。ワキガの予防・対策方法
すでにワキガの症状で悩んでいる、という人は、普段のケアでワキガの予防・対策を行ないましょう。そのための方法を解説します。
脇を清潔に保つ
先述したように、脇にいる常在菌が汗を分解することが悪臭の原因です。そのため、毎日のシャワーや入浴、または汗拭きシートなどで臭いの原因となる汗をこまめに洗ったり拭いたりして、汗を放置しないことが大切です。
脱毛する
脇に毛が生えていると細菌が繁殖しやすくなるため、臭いが気になる人はこまめに処理しましょう。また、医療脱毛を行なえば、毛穴全体にダメージを与える際にアポクリン腺にもダメージを与えることができます。その結果、汗を抑えてワキガ対策にもなります。臭いが気になる人は医療脱毛を検討してみましょう。
制汗剤・殺菌剤を使用する
制汗剤には発汗を抑える効果がある塩化アルミニウムが使用されています。塩化アルミニウムがワキガを治すわけではありませんが、発汗を抑えることでワキガ予防につながります。また、発汗を抑えるだけでなく、細菌の繁殖を抑制する殺菌作用や消臭用のあるものを使用するのもおすすめです。
生活習慣を改善する
ワキガ対策のためには、バランスの良い食事と規則正しい生活を心がけることも大切です。カロリーの高い食事や脂質の多い食事はワキガの原因になるといわれています。過度な飲酒や喫煙も感染を刺激するので要注意です。
寝不足やストレスなども体内の毒素や老廃物がたまることで、ワキガの臭いが強くなりやすくなるともいわれています。 また、定期的に運動をして汗をかくようにしましょう。ストレス解消にもなりますし、運動して汗をかくことでアポクリン汗腺に汚れがたまりにくくなります。クリニックで治療を受ける
何をやってもワキガの改善が見られない場合は、クリニックでワキガ治療を受けることを検討しましょう。ワキガ治療には、手術によってアポクリン汗腺を切除する方法や、一時的に過剰な発汗を抑えるわきボトックス注射などがあります。
ワキガの根本治療を目指す
ワキガ治療(切開法) ワキ下をワキのシワに沿って3~4cm程度皮膚を切開し、皮膚を反転させ、目で確認しながらアポクリン汗腺を専用のハサミを使用して丁寧に取り除きます。
過剰なワキ汗を抑制する
ボツリヌストキシンを注射することで発汗を抑制します。体内でボツリヌストキシンが神経伝達物質のアセチルコリンを抑制し、汗の量を抑えてくれるのです。汗を抑制することは雑菌の繁殖の予防にもなるので、雑菌によるニオイも改善されます。
まとめ
ワキガになってしまう要因はさまざまです。体質が原因の場合、自力で治すのは難しいでしょう。ある程度は自分でできる予防や対策もあるものの、それでも改善されないのであればクリニックでの治療が効果的です。
ワキガ、ワキ汗についてはこちらの記事も併せてご覧下さい。 ワキガで悩んでいるという人は、ぜひシンシアガーデンクリニックにご相談ください。この記事はシンシアガーデンクリニックが監修しました。